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アイスランド

アイスランドは、北ヨーロッパの北大西洋上に位置する島国で、共和制を取る国家である。 首都はレイキャヴィーク。総人口は約35万5620人。グリーンランドの南東方、ブリテン諸島やデンマークの自治領であるフェロー諸島 の北西に位置する。

アイスランド島が主な領土であり、イギリスとのタラ戦争の舞台にもなった漁業基地であるヴェストマン諸島、北極圏上に高緯度 にあるが面積は10万2828平方キロメートルと、フィリピンのルソン島や、韓国とほぼ同じである。グレートブリテン島 の約半分、または日本の北海道と四国を合わせた程度の面積である。

多くの火山が存在し、温泉も存在するほか、豊富な地熱を発電などに利用している。一方で、噴火による災害も多い 。しかし国の自然災害対策や紛争・戦争防止策やパトロールがきちんとされていて世界でも安全度が高い国として名が知られている。

金融に依存していた経済は世界金融危機の後不安定になったが、漁業やアルミニウム工業で立て直して経済成長率は少しづつ上昇している。 最近は観光業やITのベンチャー起業の育成・誘致に力をいれていて、経済力を伸ばしている。

沿岸には多数のフィヨルドがある。火山性の土壌で大地は肥沃とは言えない。大量の森林伐採があって、森林の面積がとても少ない。

冬の寒さはそれほど厳しくはなく、 同緯度にあたるフィンランドやスウェーデンの北部の2月の最低気温の平均が氷点下20度近くであるのに対し、アイスランドは 氷点下3度ほどである。アイスランド南部は西岸海洋性気候 に該当する。

これはアイスランドにメキシコ湾から流れてくる暖流である北大西洋海流の影響を強く受けているためである。 そのためにアイスランドは高緯度に位置するにもかかわらず比較的温かい。

これに対してアイスランド北部は、東グリーンランド海流などの北極方向からの寒流の影響を受けるために、 ツンドラ気候 となっている。これらの海流の影響を受け、特に標高が高い地域では天気が短時間で変わりやすい。

主な都市は首都であるレイキャヴィーク、ケプラヴィーク国際空港のあるケプラヴィーク、国内第2の都市のアークレイリなどである。 都市人口率は2000年時点で92.4パーセントに達し、モナコやシンガポールなどの都市国家を除けば世界で最も高い。

鉄道はなく、国内の交通手段はもっぱら自動車と飛行機である。道路の整備状態は良好で国道1号線が一部未舗装 だが約1400キロメートルでアイスランド本島を一周している。自動車の所有率は世界でもトップ5に入るほどに高い。

政治

総合

汚職がとても少なくてクリーンな政治が行われている。 男女差別が最も少ないことで知られている。

大統領

国家元首である大統領は国民から直接選挙される。政治的な実権はなく、象徴的な地位を占めるに留まる。 1980年、ヴィグディス・フィンボガドゥティルが直接選挙によって選出された世界初の女性大統領となった。

行政

行政機関は首相府、産業・イノベーション省、財務・経済省、内務省、教育・科学・文化省、環境・天然資源省、外務省、福祉省がある。

立法

一院制議会であるアルシングは63名の議員で構成されている。議員は4年に1度国民から直接選挙される。 議院内閣制が採用されており、通常はアルシングにおける多数党の党首が大統領によって首相に任命される。

司法

司法権は最高裁判所に属している。

国際関係

北欧諸国との協調を外交の要としている。欧州連合(EU)には加盟していないが、欧州経済領域(EEA)やシェンゲン圏の一部 として他のヨーロッパ諸国とも密接な関係を維持している。アジア諸国との関係拡大や北極圏政策も重視している。

EU加盟を一度は行ったことがあるがその後取りやめている。 在アイスランド日本国大使館と駐日アイスランド大使館がある。

軍事

アイスランドとグリーンランドとの間のデンマーク海峡およびブリテン諸島との間の海域は、 歴史的に戦場になりやすい地域である。

NATOの原加盟国であるが自国軍は所持しておらず、世界でも希少な「軍隊を保有していない国家」である。国土防衛は警察隊と沿岸警備隊 が担っており、実際にタラ戦争では沿岸警備隊がイギリス軍と戦った。歴史上1度も軍隊を保有したことがない。

エネルギー政策

アイスランド本島には多くの温泉が存在するが、この温泉を活用した暖房設備などが整備されたり、お茶を沸かすにも温泉が使用 されたりするなど、化石燃料を使うことが少なくなっているため、首都レイキャヴィクは世界的にも「空気のきれいな都市」とされている。

また国内の電力供給は、その約73.8パーセントを地熱、約26.2パーセントを水力から得ている。 地熱発電の割合が多いのが特徴として挙げられるが、アイスランド本島は大西洋中央海嶺上にあるだけに、地熱発電 の熱源には事欠かない。さらに、特に島の南部は西岸海洋性気候に属するため、年間を通じて降雨があり水力も使いやすい。

1990年代後半からは安価な電力を使いアルミニウムの精錬事業も活発になった。 バスや空港で水素燃料電池の導入実験を行うなど、新エネルギー導入に積極的な施策を打ち出している。

エネルギー政策先進国として世界から注目を浴びている。 現在では国内の電力供給の約80パーセントを水力、約20パーセントを地熱から得ており、火力・原子力発電所は一切ない。

経済

漁業

漁獲資源が豊富で、漁業が古くから盛んである。それ以外の天然資源は乏しく、塩が唯一産出する鉱物資源である。森林資源はとても少ない。 アイスランド本島付近では、北大西洋海流(暖流)と北極方向からの寒流がぶつかり潮目を形成しているため、この付近の海域は世界有数の 漁場となっている。このため漁業は、古くからアイスランドの基幹産業であり続けた。

現在でも漁業は盛んであり、 漁業が雇用の8パーセントを担っている。漁獲量は多いが、近年はタラなどの漁獲量が減少している。 捕鯨賛成国で、国際捕鯨委員会に加盟。調査捕鯨を実施。商業捕鯨を行っている。

製造業

近年、工業の多様化に努め、ソフトウェア産業やバイオテクノロジーのほか、水力発電によって産み出される安価な電力を利用したアルミニウム 精錬産業が盛んである。

商業

クレジット機能つきIDカードやインターネットバンキングなどの普及により、現金決済が著しく少ない。 背景には1980年代に経済の中心が漁業で、水産物の価格に振り回され物価がインフレーションとなったため、 決済が不足気味の現金から小切手へ切り替わっていったことが挙げられている。

貿易

主な輸出品目には金額ベースで6割以上を占める魚と魚の加工品、次いで2割を占めるアルミニウムの地金およびアルミニウム製の製品である。 金額ベースでは2 - 3パーセントを占めるに過ぎないが、ケイ素鋼などの原料となるケイ素鉄は特徴的である。 国内では牧畜も行われており、ウール製品も評判が高い。また医薬品なども輸出している。

これに対して主な輸入品目は、機械類、自動車、ボーキサイトなど。また国内での農業生産も行われてはいるものの牧畜が主であるため、 農産物も輸入している。

国民

人口

アイスランドは地理的に孤立していることもあり、ここ100年の人口推移はわずかな移民と世代交代による増加があるのみ。 2016年時点の出生率は11.9‰、死亡率は7.0‰。平均寿命は男性80.9歳、女性85.3歳であり、世界第6位である。

民族

アイスランド人が主体となっている。首都レイキャビクは、2020年時点でアイスランドの人口の64%を占めている。

言語

アイスランド語が公用語であり、アイスランド語が話されている。一方で、英語とデンマーク語を小学校から習うため、 国民の大半はトライリンガルである。また、識字率が99パーセント以上と高水準である。

婚姻制度

2010年より、同性同士の結婚が認められるようになった。

人名

アイスランド人の名前は姓がないという特徴を持つ。

医療

ユニバーサルヘルスケアが達成され、厚生省が所管している。医療費の85%は税収による公費負担で、自己負担は15%ほどとなり、 他国と違い民間病院や民間医療保険は存在しない。

治安

治安は一般的に良いとされているが、一般犯罪が多発する状況が続いている。 現在、国際会議開催や観光による外国人入国者の増加、欧州圏内で発生している事件への警戒の為、治安維持への対応が若干強化されている。

文化

文化的には北欧圏に属し、特に宗主国であったノルウェーとデンマークの影響が強い。しかし、ケルト系のアイルランド人 が開拓を行った歴史もあり、血統や言語にはその影響も色濃く残されている。そのためスカンジナビア諸国とは似て非なる独特の文化を持つ。

独立直後から冷戦の間はアメリカ軍が駐留していたため、近年はその影響も大きい。冬場は極夜となることなどから、外出は少なくなり、 家にこもり読書にふける人々が増える。

そのため、1人あたりの書籍の発行部数は世界的に見てもかなり多い。多くの人々が文学や詩に親しむ環境にあり、人口数十万の国ながら多くの文学者や音楽家を輩出している。

食文化

アイスランドの周辺海域は世界有数の漁場であり、漁業が盛ん。以前よりは少なくなったとはいえ、魚介類やクジラが食卓にのぼることもしばしばである。 しかし、漁業以外にも伝統的に狩猟によって海鳥を食べてきており、また牧畜が比較的盛んであり、食肉も生産されていて肉料理も食卓にのぼる。

なお、これらの水産、狩猟、牧畜の産品は燻製にして長期保存が可能にした。また、チーズやバターなども生産されており、それらを使った料理も見られる。

一部地域で農業も行われており、ジャガイモやキャベツなどは地元で生産される馴染みの食材である。本島内には温泉が豊富であるため、 現在は、この温泉を利用して本来寒冷な気候では育たない食物を栽培し、輸入品のみならず、地元産の野菜が食卓にのぼることもしばしばである。 また菓子の分野では、ほかの北欧諸国と同様にリコリス菓子が好まれる。

文学

民族の生い立ちをつづった一大叙事詩『サーガ』と、北欧神話詩『詩のエッダ』、スノッリ・ストゥルルソンの書き残した 『散文のエッダ』、あるいは同じくスノッリによるヘイムスクリングラなどが特に有名。ハルドール・ラクスネスが、 1955年にノーベル文学賞を受賞している。

世界遺産

アイスランド国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産が1件、自然遺産が2件存在する。

アイスランドの滝

スポーツ

アイスランドの伝統的なレスリングとしてグリマがあるが、最も盛んなスポーツはサッカーとハンドボールである。特に国技である ハンドボールは強豪国として知られており、アイスランド代表は2008年北京五輪で銀メダルを獲得している。

その他にも地形を生かしたスキー、アイスクライミング、ロッククライミング、ハイキングなどが盛んに行われている。

アイスランド国内でも他のヨーロッパ諸国同様に、サッカーは人気のスポーツとなっている。1912年にはプロサッカーリーグの「ウルヴァルステイルト」が創設された 。冬の寒さが厳しいため春秋制を採用している。

アイスランド人の著名なサッカー選手としては、チェルシーやバルセロナで活躍したエイドゥル・グジョンセンが挙げられる。 サッカーアイスランド代表はUEFA欧州選手権には、2016年大会で初出場しベスト8の成績を収めた。

FIFAワールドカップには2018年大会で悲願の初出場を果たしている。 アイスランドの総人口は33万人であり「FIFAワールドカップ史上、最も人口の少ない本大会出場国」となった。なお、大会成績は2敗1分となりグループリーグ最下位で敗退した。