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スペイン

スペイン王国、スペイン国またはスペインは、南ヨーロッパのイベリア半島に位置し、同半島の大部分を占める議会君主制国家。首都はマドリード。 スペイン本土以外に、西地中海のバレアレス諸島やアルボラン海のアルボラン島、大西洋のカナリア諸島、北アフリカの飛地領土のセウタと メリリャを有している。

西にポルトガル、南にイギリス領ジブラルタル、北東にフランスとアンドラ、アフリカ大陸にあるセウタとメリリャ ではモロッコと陸上国境を接する。

スペイン本土は高原や山地に覆われている。高地からはいくつかの主要な河川が流れている。沖積平野は沿岸部に見られ、最大のものはアンダルシア州 のグアダルキビール川の平野である。東部の海岸にも中規模な河川による平野が見られる。

南部と東部は地中海に面し、バレアレス諸島が東部の海岸沖にある。北と西は大西洋に面し、北部で面している海域は カンタブリア海と呼ばれる。カナリア諸島はアフリカ大陸の大西洋沖にある。

全国的には地中海性気候に属する地域が多い。バスク州からガリシア州にかけての北部は西岸海洋性気候であり、降水量が多い。 また、本土から南西に離れたカナリア諸島は亜熱帯気候に属する。農業は適地適作であり、北部は麦類、畜産物を産する。中央部では麦類、 ぶどう、畜産物を産する。東部では柑橘類、コメ、南部ではオリーブ、ぶどう、野菜、コメ等の生産が盛んである。

18~19世紀にカトリック教会から収容された広大な土地で鉱業や農業が行われ、後者は地下の帯水層から過剰に汲み上げられる地下水 による灌漑に頼っているため、国土の20%程度が砂漠化し、乾燥地・半乾燥地全体では75%にも達する。森林火災も表土喪失に拍車を かけている。

政治

政体は議会君主制。1975年のフアン・カルロス1世の即位による王政復古により成立した現在の政体では、国王は象徴君主という位置づけであり、 主権は国民に在する。国王は国家元首であり、国家の統一と永続の象徴と規定されており、国軍の名目上の最高指揮官である。国王は議会の 推薦を受けて政府首班の指名を行うほか、首相の推薦を受けて閣僚の任命を行う。現行憲法はスペイン1978年憲法である。

国会は両院制であり、スペイン下院は定数350議席で4年ごとの直接選挙で選ばれ、スペイン上院は定数264議席で208議席が選挙 によって選出され、残り56議席が自治州の推薦で選ばれる。

国際関係

旧植民地であったラテンアメリカ諸国との伝統的友好関係も非常に重要となっており、毎年スペイン、ポルトガルとラテンアメリカ諸国 の間で持ち回りで開催されるイベロアメリカ首脳会議にも参加している。1986年のEC加盟以降、そこに属してスペインへ資本を輸出する国 との関係が相対的に密接となっている。スペインはアフリカ大陸に位置するスペイン領のセウタとメリリャの帰属を巡り、 モロッコと領土問題を抱えている。

軍事

同王国軍は陸軍、海軍、空軍、グアルディア・シビルの4つの組織から構成されている。国王は憲法によって国軍の最高指揮官であると 規定されている。2001年末に徴兵制が廃止され、志願制に移行した。2007年の時点で総兵力は147,000人、予備役は319,000人である。

軍事費の対国内総生産比は日本と同程度の約1%内外にとどまり、NATO諸国の中で比較しても低率な方ではあるが、 イージス艦や軽空母、強襲揚陸艦、マルチロール機のユーロファイター タイフーン、レオパルト2EA6戦車など、他の主要先進国 にも引けを取らない最新鋭の兵器を配備している。また、国境警備隊として王立国家警察が存在する。

経済

IMFによると、2015年のスペインのGDPは1兆1997億ドルであり、世界第14位である。 韓国やオーストラリアなどと同じかやや下回る程度の経済規模であり、欧州連合加盟国では4位である。

世界遺産や歴史的建築物が多数あるため観光産業の比重も大きく、国全体のGDPに占める観光産業の割合は10%を超えている。 スペイン人の労働時間はEU内で第1位である。一方、平均給与はイギリスの4万ユーロに対して2万ユーロに留まっており、 経済が労働者に還元されない状態になっている。

2012年10月5日、スペインの月次の失業率はスペインの近代史上初めて25%を突破した。2013年には失業率26.1%、 失業者は605万人と過去13年間で最悪の数字となっている。若年失業率は2013年に52%を超えており、OECD平均の3倍以上に上っている。

欧州各国の例にもれなく、スペインでも反グローバリゼーションを主張する運動が展開された。2014年、ベーシックインカム を政治主張に掲げる政治団体ポデモスが結党され、国民党に次ぐ2番目の党員数を集めるなど急速に支持を拡大している。

観光

観光産業はスペイン経済の重要な基盤のひとつであり、2017年にはGDPの11.8%を占めた。 現在のスペインは世界有数の観光大国である。欧州内で比較すると首位フランスに次ぐ第2位であり、イタリアより上位である。

主な観光都市としてはバルセロナ、マドリード、グラナダで、いずれも世界遺産を有し、世界の観光客を引き寄せている。 またコスタ・デル・ソルやカナリア諸島を中心とした避寒目的のリゾート需要もスペインの観光産業を支えている。

主な観光スポットを挙げると、たとえばサグラダ・ファミリアは、2019年に470万人の観光客数を記録した。他にもアルハンブラ宮殿、 コルドバの聖マリア大聖堂、エル・エスコリアル修道院、イビサ島、クエンカ、セゴビア旧市街と水道橋などの観光スポット を挙げることができる。

資源・エネルギー

現在、4ヶ所の鉱山が操業中であり、ニッケル、銅、亜鉛、タングステンを生産している。 枯渇が近い鉱産資源スペインの鉱業資源は19世紀からリオ・ティントなどの外国資本に採掘されてきた。

21世紀以降、採掘量は減少傾向にある。国際競争力が相対的に低下し、外資の投下される産業分野が多様化している。 スペインにおけるエネルギー部門は同王国のGDPの約2.5%を占めている。

交通

スペインの鉄道は主にレンフェ (RENFE) によって経営されており、標準軌(狭軌)路線など一部の路線はスペイン狭軌鉄道 (FEVE) によって経営されている。一般の地上鉄道の他、高速鉄道のAVEが国内各地を結んでいる。 地上路線の他にも、マドリード地下鉄をはじめ、バルセロナ地下鉄、メトロバレンシアなど、主要都市には地下鉄網が存在する。

国民

民族

ラテン系を中核とするスペイン人が多数を占める。一方で統一以前の地方意識が根強く、特に、カタルーニャ州のカタルーニャ人、バスク州のバスク人などはスペイン 人としてのアイデンティティを否定する傾向にあり、ガリシア州のガリシア人やカナリア諸島のカナリア人(英語版)も前二者に比べると、穏健ではあるが、民族として の意識を強く抱いており、それぞれの地方で大なり小なり独立運動がある。

近年は、世界屈指の移民受け入れ大国となっていて、不況が深刻化した現在では大きな社会問題となっている。 外国人の人口は、全人口の11%に当たる522万人にも上る。 スペインの治安は危険な状況に立たされている。

情熱的で明るい、気さくなスペイン人という印象が強いが、これはスペイン南部の人々の特徴で北側の人々は違った性格が強い。 数百年の歴史を持つ闘牛は世界中に知られている。

スペインは、売春が合法化されている。有料の性的サービスを自発的に提供する行為は、公共の場所で行われない限り、 罰則の対象にならない。ただし、売春の斡旋、仲介行為は違法である。

2016年の国連の調査によれば、スペインの性風俗産業の規模は、年37億ユーロ規模に達しており 、国内で売春を行ってる女性は30万人ほどと推定されている。 トランスジェンダーが住みやすい国として知られている。

言語

スペイン語がスペインの公用語であり全国で話されており、憲法にも規定されている。 その他にも自治州憲章によってカタルーニャ語、バレンシア語、バスク語、ガリシア語、アラン語が地方公用語になっているほか、 アストゥリアス語とアラゴン語もその該当地域の固有言語として認められている。

婚姻制度

結婚前の姓は、一般的には「名、父方の祖父の姓、母方の祖父の姓」であるが、1999年に「名、母方の祖父の姓、父方の祖父の姓」でもよい、 と法律が改正された。2005年より同性婚が可能となった。

宗教

中世末期のレコンキスタ完了以前はイスラム教が多数派を占める地域もあったが、現在ではカトリックが94%である。

教育

スペインの教育制度は初等教育が6歳から12歳までの6年制、前期中等教育が12歳から16歳までの4年制であり、以上10年間が義務教育期間となる。 後期中等教育はバチジェラト と呼ばれる16歳から18歳までの2年制であり、このバチジェラト期に進路が決定する。2003年の推計によれば、15歳以上の国民の識字率は97.9%であり、 これはアルゼンチン (97.2%) やウルグアイ(98%)、キューバ(99.8%)と並んでスペイン語圏最高水準である。

医療

スペインは臓器移植大国である。スペインの臓器提供者数は長年にわたり世界一である。 スペインでは、本人が臓器提供拒否の意思表示をしていない以上、臓器を摘出してもよいとする「オプト・アウト方式」を採用している。

文化

食文化

スペイン料理の特徴として素材を生かした調理があり、地方にはそれぞれの地域の特産品を生かした独特の料理がある。

文学

12世紀中盤から13世紀初頭までに書かれた『わがシッドの歌』はスペイン最古の叙事詩と呼ばれている。 スペイン文学においては、特に著名な作家として世界初の近代小説と呼ばれる『ドン・キホーテ』の著者ミゲル・デ・セルバンテスが挙げられる。

音楽

クラシック音楽においては声楽が発達しており、著名な歌手としてアルフレード・クラウス、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラス、モンセラート・ カバリェ、テレサ・ベルガンサなどの名を挙げることができる。

クラシック・ギターも盛んであり、『アランフエス協奏曲』を残した作曲家 のホアキン・ロドリーゴや、ギター奏者のセレドニオ・ロメロ、ペペ・ロメロ、アンヘル・ロメロ一家、マリア・エステル・グスマンなどが活躍している。

その他にも特筆されるべきピアニストとしてアリシア・デ・ラローチャとホアキン・アチュカーロの名が挙げられる。 日本では教育楽器として親しまれているカスタネットは元々スペインの民族楽器であり、またタンブリンもイスラム文化とともに スペインに伝来した経緯があるため、フランスでは特に「バスクのタンブリン」と呼ばれる。

北部のアラゴンから発祥したホタ、南部のアンダルシア地方のジプシー系の人々から発祥したとされるフラメンコという踊りと歌も有名である。

美術

イスラーム支配下のアンダルスでは、イスラーム式の壁画美術が技術的に導入された。

映画

スペイン初の映画は1897年に製作された。1932年にはルイス・ブニュエルによって『糧なき土地』が製作されている。スペイン内戦後 は映画への検閲が行われたが、1950年代にはルイス・ガルシア・ベルランガやフアン・アントニオ・バルデムらの新世代の映像作家が活躍した。

スペイン政府は、主要な全国テレビ局からの資金提供の保証を含む、地元の映画製作および映画館を支援することを目的とした措置 を実施しており、その甲斐からスペイン映画は近年において高い評価を得ている。

建築

スペインの建築は、時代に応じて歴史および地理的な多様性を示している。また、同王国は建築物が世界遺産に選ばれている国 の代表としても知られている。

更に、スペインの建築技法は同王国の植民地となった国々にも深い影響を及ぼしており、現在も元植民地に該当する国家地域 にはその当時の建築物が遺されている。

世界遺産

スペイン国内には、ユネスコの世界遺産一覧に登録された文化遺産が34件、自然遺産が2件、複合遺産が1件存在する。 さらにフランスにまたがって1件の複合遺産が登録されている。

スポーツ

スペイン国内でサッカーは圧倒的に1番人気のスポーツである。1920年のアントワープ五輪の為に創設されたサッカースペイン代表は、 同大会で銀メダルを獲得している。1964年には自国開催となった欧州ネイションズカップに初出場し、初優勝を果たした。

2008年のUEFA EURO 2008、2010年の2010 FIFAワールドカップ、2012年のUEFA EURO 2012では、主要国際大会で3連続優勝を飾るなど 黄金時代を築き上げた。FIFAランキングでは、2008年から2013年の6年間にかけて世界1位の記録を保持した。

1929年にプロサッカーリーグの『リーガ・エスパニョーラ』が創設され、レアル・マドリード、FCバルセロナ、アトレティコ・マドリードなどの 世界屈指の名門クラブがあり、特にレアル・マドリードはUEFAチャンピオンズリーグで歴代最多13度の優勝を成し遂げている。 また、セビージャFCもUEFAヨーロッパリーグで歴代最多6度の優勝を誇る。他のスポーツではバスケットボール、自転車、闘牛、テニス、F1が盛ん。